2級チオールの特長
臭気
カレンズMT PE1は、従来のチオール化合物に比較して低臭気です。
測定方法:㈱島津製作所製 FF-2Aにて測定。
臭気濃度:あるニオイを無臭空気で薄めていったとき、初めてニオイを感じなくなる希釈倍数
連鎖移動剤としての特長
チオールは連鎖移動剤として、ラジカルを再生しながら、次の重合を進めます。
したがって、深い硬化、弱い照度での硬化が可能になります。
多官能であるため、単に連鎖移動剤として働くのではなく、架橋点になります。
[連鎖移動反応]
[ラジカル重合]
エポキシ基との速やかな反応
メルカプト基から塩基性触媒の存在下で生成したメルカプチドイオンが、他の官能基と比較すると相対求核置換反応速度が極めて大きいため、低温でも反応が進行します。
反応工程は下記の通りです
[塩基によるメルカプチドイオンの生成]
[メルカプチドイオンによるエポキシ開環]
[塩基の再生]
求核置換基 | 相対速度 |
---|---|
C4H9S- | 680000 |
C6H5S- | 470000 |
C2H5O- | 1000 |
C6H5O- | 400 |
(CH3)3N | 30 |
CH3COO- | 20 |
NO3- | 1 |
Chem. Rev., 56. 571 (1956)
※ここに掲載されている情報は、現時点における真実かつ正確と考えられるデータに基づいて作成しております。しかしながら、(株)レゾナックは、カレンズMT使用の結果、あるいはいかなる特許の侵害に対しても責任やリスクを負うものではありません。 ※1 PETMPはペンタエリトリトールテトラ(3-メルカプトプロピオナート)の略語として使用しています。