- 水、熱、強塩基、活性水素化合物(アルコール、アミン)との接触をさける。
- 湿気と反応し、不溶性のウレア及び炭酸ガスを発生する。ウレアはパイプ、弁等の詰まりの原因となるので注意する。
- 冷暗所に貯蔵する。
- ガラス、ポリエチレン製等の水分との接触を防ぐ容器を使用する。
CAS No.13641-96-8
2-イソシアナトエチルアクリラート
AOI-VM
化学名別名:2-アクリロイルオキシエチルイソシアナート
C6H7NO3
分子量:141.12
新規量産プロセス(連続法)の実現により
低価格化を実現
はじめに
レゾナックは新規連続製法の開発により、AOI(2-アクリロイルオキシエチルイソシアネート)を量産化することに成功しました。
お客様に機能性だけでなく、経済的メリットも提供することが可能となりました。
AOI-VMのVMは、Versatile Monomer(多用途モノマー)の意味で、工業分野にて広範囲に使用できるモノマーとして命名しました。
我々は、AOI-VMが、お客様の樹脂の高機能化と、環境負荷低減に貢献できると考えております。
推奨用途
- 光硬化/デュアルキュア | 共重合
- 塗料、コーティング、粘接着剤、インキ、各種樹脂の改質(硬化性付与) 等...
メリット
- 簡便かつ有効な樹脂構造設計
- イソシアネートあるいはアクリル基が入ったポリマーの合成
- 樹脂合成時の反応工程の削減
- 溶剤(VOC)の低減
- 高いUV硬化性
- 低温硬化性塗料の合成
- 分子量分布がシャープなポリマーの合成
- 低粘度なポリマーの合成
- ポリマー/コーティング膜の物理特性の構造・改善
カレンズ AOIとAOI-VMの違い
AOI-VM | カレンズ AOI | |
---|---|---|
化学名 | 2-Isocyanatoethyl acrylate - IEA | |
化学構造式 | ||
CAS番号 |
13641-96-8 | |
外観 | 無色乃至微黄色澄明液体 | |
純度 | ≧96% (実績 ≧98.0%) | ≧97% (実績 ≧99.0%) |
製法 | 連続法(新設プラント) | バッチ法 |
荷姿 |
200kg-netケミカルドラム |
1kg-netボトル 20kg-netケミカルドラム |
特長
AOI-VMのアクリロイル基とイソシアネート基はカレンズ AOIと同等の性能を有します。詳細はAOIを参照ください。
カレンズ AOIへ
樹脂の高機能化デザイン
GPCチャート
ベースポリマー(OHペンダント型)
分子量7800,年度53mPa・s
AOI-VMとの1段反応により、シャープな分子量分布かつ低粘度なポリマーが合成可能です。
期待できる効果(塗料用途への応用)
樹脂の高濃度(低粘度)化
無溶剤でウレタンアクリレートを合成:透明、低粘度
ポリカプロラクトンジオール(分子量3.360)とAOI-VMとを反応させた
塗膜の高機能化(耐衝撃性、自己修復性、など)
耐衝撃性
架橋密度により耐衝撃性のコントロールが可能
自己修復性
自動車塗料を想定し、金属板に塗布
硬化系(硬化性)の改善例
【既存法】
[酸エポキシ系]
(A)
[イソシアネート硬化]
(B)
【AOI-VM使用】
(C)
(D)
取扱および保管上の注意
ご使用になる前に、(株)レゾナック作成の製品安全データシートをお読みください。
取扱い
- 本製品は工業用途にのみご使用下さい。人体接触・埋め込み用途などへの使用はご遠慮願います。
- 静電気対策を行い、作業着、作業靴は導電性のものを用いる。
- 取扱いは、局所排気内、又は全体換気の設備のある場所で行う。
- 皮膚、眼、着衣などに直接触れない様に注意する他、蒸気を吸い込まない様にする。
保管
※ここに掲載されている情報は、現時点における真実かつ正確と考えられるデータに基づいて作成しております。しかしながら、(株)レゾナックは、AOI-VM 使用の結果、あるいはいかなる特許の侵害に対しても責任やリスクを負うものではありません。